Golden Wax Orchestra 映像できました!

Golden Wax Orchestra の映像が仕上がりました!
このユニット、内容は自信あるんですが、とにかく人に説明するのが難しくて。
クラリネットでサザン・ソウルをやる、と言っても、なかなか音のイメージは浮かばないでしょう。
編成から、テーマ~アドリブみたいな普通のインスト・バンドを想像する人が多いと思います。
説明するよりも、映像を見てもらう方が早いですからね。

数曲公開する予定ですが、まずは1曲。
「Let Them Talk」

Feverのヒットで有名な不世出のシンガーLittle Willie John の名曲です。
スコーンと抜ける声は聞いてて気持ち良く、素晴らしい表現力を持ったシンガーです。
10代でスターとなるも、酒とドラッグに溺れ30歳の若さで獄中死しています。
もし長生きしていたら、と思わせるミュージシャンの一人です。

実は、僕がこの曲を初めて聞いたのは、James Booker のライブ盤です。
James Bookerは、ニューオリンズの伝説的なピアニスト。
生前の彼の演奏を聞いたことのある人は、誰もが天才と呼びます。
Dr.ジョンの自伝にも、彼は別格だったとありました。
Bookerが加わると、バンドがどこまでも高みに登っていけた、というような表現だったと記憶しています。
彼もやはりドラッグに溺れ、不遇なキャリアの内に43歳で亡くなっています。

自己名義のレコーディングは少なく、死後に発売されたライブ音源の方が多いと思います。
そのほとんどは、地元のクラブでの弾き語りで、ムラがあり、レパートリーも似たり寄ったりです。
僕は、2枚組の「A Taste of Honey」が好きです。
「Let Them Talk」は、その1曲目
ピアノの弾き語りですが、歌だけではなく、ピアノの左手の一音一音までが本当に叫んでるような演奏なんです。
泣いてるようなピアノ。
こんなピアノ、聞いたことありません。
やってることは別に普通なんですよ。
でも、そこに込められたソウルというか何というかが尋常ではなくて。
聞くたびに震えます。

余談ですが、NRBQの来日公演をスターパインズカフェに見に行ったら、客入れのBGMにこのアルバムがかかっていました。
誰のセレクションか分かりませんが、嬉しかったな。

いつか自分でも演奏したい、とずっと思っていた曲です。
今回、映像を撮ることになり、絶対にやろう、と決めていました。
James Bookerの録音を聞き込んで、歌詞を頭に入れて、未完成ながらライブでも何度かやってみました。
とても思い入れのある、必殺のナンバーです。
編集も、音の邪魔になるという判断で、ほぼワンカットになっています。
コチラ からご覧ください。



もし興味を持った方がいれば、是非James BookerとLittle Willie Johnも聞いてみて下さい。
素晴らしいですよ!

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