2014年11月29日土曜日

上海バンスキング

「上海バンスキング」を見ました。
映画版じゃなくて、自由劇場の舞台を収録した方です。


面白かった!
とても、バランスのとれた芝居。
ストーリーもしっかりしていて、変に奇をてらったりせず、誰でも楽しめる芝居だと思います。
かといって、浅いエンタメではなく、ちゃんと人物も描かれてるし、いろんな深い感情もぎっしり詰め込まれています。
いわゆる小劇場っぽさは薄くて、本当にいい芝居でした。
多くの人が感動してロングランだったのも頷けます。

吉田日出子がやっぱりすごいですね。
キャラづくりは、エキセントリックの一歩手前。
登場人物中ただ一人、リアルではない雰囲気です。
でも、その中で、突然にハッとするような瞬間を見せるんです。
本当に、本質の本質を抽出したような一瞬。
心をぐっと掴まれます。
頭を飛び越して、胸に直接くる。
特殊な感じの役作りだからこそ、できたことなのかもしれない。
それとも、その瞬間だけを見せたい、という意図があって、ああいうキャラになったのかな。
生で体験してみたかったです。

でも、やっぱり演奏は気になっちゃう!
だって、下手だもん。
もう少しだけ、なんとか上手くなってくれてたら!
昔CDを初めて聞いたころは、気にならなかったんですよ。
でも、今は、はっきり言って聞いていられない。
本当に残念!

吉田日出子の唄は、素晴らしいです。
歌い方は川畑文子ですが、そんなことは関係なく素晴らしい。
独特のノリですね。
どんな風に感じて歌ってるのか、わからない時がある。
生で聞いてみたいなー。


ずーっと、見たかったんです。
クラリネットを始めたころ、図書館で「上海バンスキング」のCDを借りて聞きました。
すごく好きで、繰り返し聞きました。
吉田日出子の歌い方とにかく素敵で。
自分のその後の音楽人生を振り返ってみても、影響受けてると思います。

そして実は、僕が初めて人前で演奏したのは、くものすカルテットという、自由劇場にいた人達のバンドだったんです。
僕の初ステージは、阿佐ヶ谷の名曲喫茶ヴィオロンでした。

バイオリンの片岡さん。
まだ楽器をろくに吹けない僕を、あたたかく励ましてくれました。
音を間違っても、「いいんだよ、それで」とニコニコ笑って言ってくれたのを、よく覚えています。

そして、アコーディオンの坪川くん。
篠田昌巳の〇回忌ライブで知り合って、バンドに誘われたんですよ、確か。
でも、話したきっかけは覚えてない。
聞いてた音楽や興味の対象が似てて。

くものすカルテットには、僕は1年もいなかったかもしれない。
で、いま調べてみたら、まだ活動してた!
そういうの、嬉しいですよね。
そのうち予定合ったら、ライブに顔出してみよう。

そして、実際に公演を見た人からも、感動した!という話を何度も聞かされていましたからね、今まで見てなかったのが不思議なくらいです。

さらに、最近出会った素晴らしい歌い手、高橋絵実さん。
彼女が、2月12日にワンマンライブをやります。僕も参加します。
そしてその会場が、六本木の新世界。
以前は自由劇場の持ち小屋だった所です。
上海バンスキングの曲も歌うかもしれません。
彼女が「あなたとならば」を歌ったら、と想像するだけで、ゾクゾクします。

上海バンスキング、縁があるなー。
2月の絵実さんのワンマンも、今から楽しみです。

2014年11月28日金曜日

ポーキーズのリハ。サックスは喉に悪いのか。

昨日はポーキーズのリハでした。

来年1/11に高円寺Show Boatでワンマンがあり、その日は、しばらく休んでいたテナーサックスが加わります。
すごく久しぶりにサックス2本揃って音を出しました。
彼は、サックス吹きではなくて、もう長いこと楽器も吹いていない。
少し心配しましたが、全然OKでした。
なぜなら、同じ音楽を共有できてるし、音を聞き合えるから、何も言わなくても信頼できる。
それがバンドの醍醐味だと思います。

20代は、いろんなバンドをやりました。
プレイヤーというよりも、バンドマン。バンドをやりたかった。
バンドには2種類ありました。
例えばビートルズみたいな、クリエイティブなバンド。
もう一つは、グレイトフル・デッドやNRBQみたいに、同じメンバーで長くやれるバンド。
僕は幸運なことに、両方やって満足してこれたので、新しくバンドをやりたい欲求はもうありません。

このポーキーズが、後者にあたります。
ほぼ同じメンバーで15年以上やっています。
長いからといって、ただ集まって楽しいね、というバンドではありません。
みんな音楽に対して真剣だし、バンドでしか出せないグルーヴがあります。
僕が日本に帰ってくるのを決めたのは、このバンドの存在も大きいです。
バンドって、奇跡みたいなもんですから。
奇跡は、再現不可能ですからね。

でもね、体力使うんですよ、ポーキーズ。
あと、喉痛いときにサックス吹くと、その後が辛い。
今日も、喉がだいぶ悪化しています。
これ、サックスのせいだと思うんだけど、なんでなんだろ。
サックス奏者はみんなそうなのかな?
僕が普段サックス吹いてないから、それで何か違うのかな?
今日も明日も予定あるのにな。
そして日曜のGWOのライブは自分の仕切りだから、調子悪いなんで言ってられない。
楽器の練習もできないし。
まいったなー。
薬飲んで寝るか。

2014年11月26日水曜日

Bulletproof Musician: 音を出す前に聴け

Bulletproof Musician という英語のサイトの記事を、ランダムに翻訳するシリーズです。ミュージシャンのメンタル面に関する内容を扱っています。音楽をやっていない方でも、自己管理やマインドの問題に興味があるなら、是非ご一読下さい。




Everything You Do is an Accident, if You Don’t Do This First



子供たちが、テコンドーの昇級テストを受けた時のことです。
最後に、キックで板を割る課題がありました。
いつも、ほとんどの子供は数回で成功し、最後には全員合格します。
しかしこの日は違いました。
一人の生徒がつまづいたのです。
彼女は、それまでの課題を難なくこなし、板割りもすんなりクリアできるはずでした。
けれど、どういうわけか、板は割れなかったのです。
他の生徒はみんな合格した後でした。
部屋は次第に静まりかえり、全員の視線が彼女に注がれます。

数分間蹴り続けても、板は割れません。
6歳の女の子の顔には焦りが浮かび、見ていられません。
涙をこらえながら、次第に速く激しく、何度も何度も板を蹴り続けます。
誰もが、その場から消えてしまいたい気持ちだったはずです。

見かねた黒帯の年長者が歩み寄り落ち着かせようと声をかけます。
ようやく、彼女は自分を取り戻し、そうしてついに板が割れた瞬間、安堵のため息と共に割れんばかりの拍手が起こりました。

これは、忍耐力(テコンドーが生徒に叩き込む5つの教義の内の一つ)の問題でもあるでしょう。
しかし、パフォーマンス心理学者として、私は別の側面に惹かれます。
それは、彼女の焦りが増すにつれ、キックが速く激しくなっていったことです。

うまくいかない時、リセットしてやり直したい衝動に駆られることがありませんか?
私も学生時代のレッスン中に、先生の説明をさえぎって、失敗した部分をもう一度弾きはじめることがありました。
それによって、アドバイスを聞く機会を失うことにも気づかずに。


奏でる前に聴く

以前、Leon Fleisher のレッスンに参加しました。
彼が繰り返し強調していたのは、演奏を始める前に、出したい音を正確にイメージしておけ、ということでした。

※元の記事では、ここにLeon Flesher の講義の映像のリンクが貼ってありますが、英語なので割愛しました。
興味ある方は元記事からご覧ください。


Quiet Eye

スポーツ心理学では、選手がターゲットを定めるまでの時間に着目します。
バスケットボールのフリースローを例にとってみましょう。
一流の選手は、シュートを打つ前に、長い時間をかけてターゲット(バスケットゴール)に狙いを定めます。
この時間は “Quiet Eye (静かな眼)” と呼ばれます。

最近、別の研究チームがビリヤード選手を対象に調査を行いました。
その結果、ショットが成功した場合のQuiet Eyeの時間は、失敗した場合に比べて2.5倍の長さでした。
重要なのは、これはショットの難易度(そして選手の力量)とは無関係だということです。

Quiet Eyeは、実際のアクションの前に、脳が身体の動作を組み立て構成する、準備時間と言えるでしょう。


Take action

音楽の場合であれば、「音を出す前に聴く」ということになります(“Quiet Ear” と呼べるでしょう)。
ターゲットは、運指やフォームの正確さではなく、実際に出す音やフレーズです。 
音を出す前に少しだけ時間を取って、出したい音をできるだけ正確にイメージしてみて下さい。
そのプロセス抜きでは、どんな演奏も偶然の結果ということになります。

このブログの読者であれば、聞き覚えがある内容に感じるかもしれません。
実は、“Quiet Ear”は、センタリング(不安を取り去り、常に100%の能力を引き出すための方法)の重要な要素のひとつでもあるのです。


 The one-sentence summary

“事前に必ず道順を決めること。さもないと路頭に迷うだろう。”
A. A. Milne (「くまのプーさん」の作者)

2014年11月23日日曜日

世界のCMフェスティバル

「世界のCMフェスティバル」で演奏してきました。

世界中の面白CMを集めて夜通し上映するという、クレイジーなイベントです。
それだけ聞いても、面白そうではあります。
でも!
予想をはるかに上回る面白さでした。
CM自体も面白いですが、それより何より、イベントとして楽しい!

会場は、新宿ミラノ座。
 
でっかい!
なんと1000人も入るそうです。

ロビーには色んな出店が並びます。
コーヒー、カレー、お酒、そして近所のファミリーマートも出店してました。
映画館なので、もちろんポップコーン売り場も開いてます。

振る舞い酒もあったりして、すごくアットホーム。
閉館後の映画館にこっそり仲間で集まって騒いでるみたいな感じです。
 
開場の時には、サンバ隊が外までお出迎え。
そのまま中へ。
入場の間、ずっとサンバは続きます。
こんなの、自分がお客だったら、楽しすぎでしょう!

そして幕間には、ロビーでライブがあります。

EPPAI(イッペー)さん。
10種類の楽器を同時に演奏するという。
本格大道芸パフォーマンス!
お客さんにも大受けでした。
 
 
僕もロビーで演奏しました。
ゴールデン・ワックス・オーケストラでしたが、今回はワックス山本の都合がつかず、急遽ワックス中里を呼び寄せました。

変わった場所での演奏は楽しいですね。
幕間の休憩時間なので、お客さんもリラックスして、聞いてたり聞いてなかったり。
そういうの、好きです。


ロビーでの演奏後、近くの喫茶店でひと息。
一服するワックス中里。

直前に誘ったから大変だったことでしょう。
ていうか、よく受けてくれたな。
ありがとう。

 
その後、スクリーン前のステージでも演奏しました。
ステージもでかい!
1000人収容の座席を前にしての演奏は気持ちいいです。
3分くらいで、と言われていたので、1曲だけのつもりでしたが、リハを見て気に入ってもらい、2曲やってくれ、と。
嬉しいです。
 
舞台袖にて
 
Crying In The Chapel と That's All I Need の2曲を演奏しました。
マイクがあったので、動きは制限されます。
でもね、僕は楽器の位置を固定したままでも、けっこう色んなアクションできるんですよ。
まあ、音楽とは関係ない話ですが。
 
ステージではもう1回、コロリダスとしても演奏しました。
そもそも、今回のイベントにはコロリダスで参加することになっていて、ゴールデン・ワックス・オーケストラは直前に決まったことでした。
この日はトランペットもいたので、メロディは任せて、控えめに。
サンバ感を少し意識してみたけど、どうだったかな。


夜中には帰るつもりが、朝までいちゃいました。
だって、いいイベントなんだもん!
スタッフも参加者も、みんな、いい。
そして、主催者のジャンさんがいい!
フランクでハッピーな人。
この人に会いたくて毎年来る人、きっといると思う。
ジャンさんと、コロリダスの2人

 
そういえば、肝心のCMのこと飛ばしてましたね。
各国のCMを見てるだけでも、十分面白いですよ!
1時間づつ、5回に分けて上映されます。
字幕もついてて、中には日本のCMもあります。
面白いから、1時間なんてすぐです。
映画と違って気軽に見れるし、CMが1本終わるたびに会場は沸くし。
オールナイトってことも手伝って、すごく楽しい!

最後にはロビーでセッション。
 
正直、こんなに楽しいイベントだとは全く予想しませんでした。
知ってたら、誰か声かけたのに!

もう15年も続けてるそうです。
来年も来たい!
と思ったところが、会場のミラノ座が閉館してしまうので、来年はどうなるか分からないとのこと。
どこかでやってほしい!
そしたらみんな行った方がいいですよ!
絶対、後悔しませんから!

2014年11月21日金曜日

この二日間:GWOライブ他

1日空いてしまいましたが、まずはGWOのライブ報告から。

お待ちかね、第2回 Excello Festival、前回に続いて呼んでいただきいました。


このチープな感じが、エクセロぽいでしょ?

今月30日にもブルース寄りの対バンでのライブがあるので、そっち系の曲を用意してました。
ところが。
当日のお昼頃に、あがたさんから電話が。
積もる話の流れで、今日ライブありますじゃあ見にいくよ、と。
それなら!定番曲をやろう!
ちょうど、コロリダスのけんた君も来るっていうし。
で、ほぼ決めてあったセットリストを白紙にして組み直したのがこちら。

1.男が女を愛する時
2.Pleading for Love 
3.Lonely Teardrops
4.Love Me Tender
5.I Love The Life I'm Living
6.Dark End Of The Street
7.Touch The Hem of His Garment
8.テネシーワルツ
9.South To Louisiana

エクセロちょっと減りましたすみません。
でもね、全力でブロウしたからね!
文句は言わせないよ!

ライブ後に、スリム・ハーポのI Love The Life I'm Living 好きなんです!と言われたりして。
変わったお店です。

あがたさんと話して、そのあとは例にによって深夜のセッション。
ほどほどに、帰宅しました。


翌日は昼から川口へ。
あがたさんに、1日付き合ってよ、と言われて。
1日、いろいろ手伝ってきました。

あがたさんは、新譜を出したばかり。
あ、実際は、まだアナログ盤のみで、CDは来月発売だそうですが。
もう次のアルバム、そして次の次のアルバムのことを考えてる。
本当、すごいエネルギーです。
刺激になります。


2014年11月19日水曜日

高橋絵実リハ&あがた森魚ライブ

昨日は高橋絵実さんとの初リハーサル。

ピアノのセンチメンタル岡田くんと3人でスタジオに入りました。

リハだし風邪気味だしで、絵実さんは声も抑え気味。
それでもゾクっとくる。
たまりません。
リハなのに。

絵実さんの曲はマイナーが多いです。
キイも、BとかF#とかあります。
僕、苦手なんですよね。
ニューオリンズジャズだと、キイはBb、F、C、Eb、Abしか出てきません。
ごくたまーにGとDbがあるくらい。
マイナーの曲も少ないです。
なので、あんまり練習してこなかったんですよね。
大学はジャズ科だったんで12keyの練習したけど、忘れました。

でも!
僕は練習しますよ!
BもEもマイナーも!
絵実さんが歌いやすいキイに合わせられるように。
この人の歌のためなら。
って思わせてくれるシンガーと出会えて、幸せです。

リハ後、アップリンクへ。
あがた森魚の上映&ライブ。

あがたさんは、僕の音楽の師です。
楽器をやる前から、ファンでした。
20代の最初の頃に出会い、しばらく一緒に演奏しました。
その後も機会あるごとに演奏し、ニューオリンズ時代も、帰国中にライブやレコーディングに参加しました。

作家としても、歌手としても、最高です。
そして、実はパフォーマーとしても、すごい。
ステージで、あそこまで突き抜けられる人を、僕は知りません。
そこいらのロックだとかパンクだとか言ってる兄ちゃんが哀れに思えてくるくらいです。

あ、いけない。
また長くなりそうなんで、ここまで。

会場前にご飯。

絵実さんも岡田くんも、だいぶディープな経験をしてきたみたいで、興味深い話が尽きません。

あがたさんは、常にビデオカメラを持ち歩いています。
そして毎日撮り溜めたものを、ひと月分まとめて編集し、月報みたいにして上映してるんです。
もう7〜8年も、毎月上映してるんですよ!すごい。
上映のあと、弾き語りライブ。
久しぶりに聴きました。
上手い歌手って星の数もいて、彼らは常に安定して70〜90%くらいのパフォーマンスをする。
でも、あがたさんの歌には、120%、時には1000%の瞬間がある。
それが心に突き刺さる。

終わってから、近くの飲み屋へ。
絵実さんと岡田くんを、あがたさんに紹介したかった。
あがたさんと飲むのも久しぶり。
マネージャーの倉科さんとも久しぶり。
他にも久しぶりの顔がある。
やっぱり、会うって大事ですね。
そして相手が音楽家なら、ライブに行くこと。
行ってよかった。



そして本日は、ゴールデン・ワックス・オーケストラのライブです。
Excello Festival vol.2!
高円寺トラゲットにて、21時から。
2000円でウーロンハイ飲み放題+軽食付き。
お近くの方は是非!


2014年11月18日火曜日

写真でまとめる3日間

土曜からの3日間の出来事を、写真でまとめてみました。



土曜は結婚式での演奏でした。
会場は、小笠原伯爵邸。

新宿とは思えないたたずまい。


パティオ

ピアノもあります。



いよいよです。


庭ではパーティーの準備。

こんな感じ。


僕らは端の方でBGM的に演奏してました。
とにかく雰囲気が素敵で。外国みたい。
初めて海外に行った時の、メキシコシティでの夜の広場の賑わいを思い出しました。ストリング・バンドがあちこちで演奏してて、周囲には飲み屋があって、電球の装飾がいっぱい垂れ下がってて。
小笠原伯爵亭の方が全然きちんとしてますが、リラックスしたハッピーな雰囲気が、なんとなくね。

ニューオリンズでは、結婚式の演奏をたくさんやりました。
結婚式の演奏は、いつでも楽しいです。
誰もが幸せそうにしてて、いい空気であふれてる。
演奏してるこっちも幸せになります。

メンバーは、コロリダスの二人と僕。
サンバの曲とかやりました。
この日、ようやくサンバのリズムが分かった!
これが身体に入れば、もっと面白くなるはず。
楽しみです。



日曜日は丹沢のキャンプ場へ。
渋谷BENCIの三田シェフの企画で、夜通し飲んで食べて!音楽もあるよ!という。
22時頃に到着。
寒い!


三田さんのイベントは料理が美味しい!

山の夜にはクラリネットの音色がなかなか似合います。
野外にも関わらず、周りの木々に反響するんでしょうか、意外に音が響いて気持ちいいです。

午前4時頃。
極寒です。



朝ごはん

川もあります

高橋幸大(コウダイ)くん。
いい歌手です。
弾き語りスタイルで全国をまわってます。

こんな機会じゃないと、誘われても自分からはなかなかキャンプなんて行かない。
アウトドアとは無縁に生きてきたので、とても新鮮でした。



そして、東京に帰って夜は西荻窪ミントンハウス。
Washboard Wizards の月例ライブです。



もう、寒さからくる疲れと寝てないのとで、立っていられない。
はじめて、ずっと座って演奏しました。
僕は、大抵は立って演奏します。
立った方が、身体がリラックスして力が抜ける気がするんですよね。
座って演奏してみたら、周りの音の聴こえ方が違う。
これも、悪くないです。



ゆっくり寝て、やっと落ち着きました。
風邪ひかなくて良かった。

今日は、高橋絵実さんとの初リハ。
ものすごく楽しみです。


2014年11月17日月曜日

Bulletproof Musician: 誰もが10秒で挫折する集中力テスト

Bulletproof Musician という英語のサイトの記事を、ランダムに翻訳するシリーズです。ミュージシャンのメンタル面に関する内容を扱っています。音楽をやっていない方でも、自己管理やマインドの問題に興味があるなら、是非ご一読下さい。


A Classic Test of Focus That Most Will Fail in the First 10 Seconds


飛行機に乗ると、まずは機内ショッピングのカタログを開きます。
実際に購入しなくとも、やたら高価で不要な(それでも惹きつけるだけの魅力がある)新製品が競って並んでいるを見るのは、楽しいものです。
ときにはページを切り取って持って帰ることすらあります。
1万円以上もする持ち運び用パソコン台が急に必要になる可能性も、ゼロとは言えませんからね。


誰だって、カタログを見るときはこんな具合でしょう。
ところがある日、変わった人物に出会いました。
彼はカタログの商品ひとつひとつに目を通しながら、不要なものに大きく “×” 印をつけるのです。
どこが楽しいのかちっともわかりませんでした。


注意力という名の貨幣

この世界は、機内カタログが無限に広がっているようなものです。
まわりを見わたせば、景色、音、香り、そして自分の体調変化まで、いつだって何か注意をひくものがころがっています。
これらは全て、注意力という名の貨幣で購入できる対象商品と言えるでしょう。

もちろん、注意力には限りがあり、すべてのことに同時に注意を向けることは不可能です。
この点では、注意力は経済力と非常によく似ています。
機内カタログの商品も、その気になればすべて買うことだってできるはずです
しかし、預金残高を考えたら、全商品を購入することはまずありえません。

何にどのくらい注意を向けるかということは、普段はあまり意識しないでしょう。
しかし、緊急の場合には違います。
最短で最適な判断をくださなくてはなりません。
自分を疑ったり結果を心配したりして、不安がることに頭を使うヒマはないのです。
たとえば、月曜日の所持金が2000円だったとします。
そのまま金曜まですごすとしたら、おそらく何を買うにも1円単位まで計算するはずです。

緊迫した状況では、神経質になりがちです。
冷静な判断ができなくなり、リラックスできず、演奏にも悪い影響がでてしまいます。
不安や緊張をなくし、100%の力を発揮するためには、注意力をコントロールすることが必要となります。
目の前の課題に集中し、自信や安定につながることにだけに注意を向けるのです。

機内カタログの例でいえば、不要な商品にはかまわずに、買いたい商品だけに目を通すことです。


集中力を試す1分間テスト


集中の持続力を知るための、有名なテストがあります。

目を閉じてください。
そして、1分間、何があっても「紫の牛」のことを考えないようにしてください。

準備ができたらはじめましょう。
ここをクリックして、音量を上げてからタイマーをスタートさせてください。


どうですか?
何秒もちましたか?

1分間、紫の牛を考えずにいられる人は、おそらくいません。
しかし、これがたとえば、先週のデート、昨日のランチのピザ、今日はいている新品の靴のことを考えていたら、どうでしょう?
そのことだけで、すぐに1分たってしまうはずです。

つまり、紫の牛と格闘するのではなく、他の対象に注意力をシフトさせればいいのです。


心の訓練


注意力のコントロールは鍛えることが可能です。
心肺活動の訓練によって心臓の筋肉が強化されることと同じ仕組みです。
そのための練習方法はいくらでもありますが、私がすすめるのは "デジタル・クロック法” です。


デジタル・クロック法

・目を閉じて、完全な闇の中にいると想像してください。
・深く、腹から息を吸います。思考の流れをおだやかにし、心をおちつかせます。
・デジタル時計の赤い文字が “24” の数字で点滅しているのを思い浮かべてください。
・そこから、23、22、21、と数字が変わっていくのを想像しながら、ゼロまでカウントします。
・何か他の考えやイメージが頭をよぎったら、数えるのをやめて、24からやり直します。

24から0まで集中して数えられるようになるには、時間がかかるでしょう。
すぐに成功しなくても落ちこまないでください。
数日、数週間、あるいは数ヶ月かかっても、いいのです。

単純ですが、むずかしいですよ!


The one-sentence summary

心というものは、しっかり手なずければ最強の味方になるが、扱い方を間違えると最大の敵にもなり得る。〜Bhagavad Gita(ヒンドゥー教の聖典)


2014年11月15日土曜日

ダウンベストが欲しい!



寒くなりました。
ウチは古い一軒家なので、とても寒い。
まだ暖房入れてないけど、真冬は暖房あっても寒い。
 
同じように古い一軒家に住む友人と話してたとき。
作家で、家で仕事するから寒くて仕方ない。それで、家の中でダウンベストを着てると言います。
全然違いますよ!と。
 
それを聞いてから、ダウンベストが頭の片隅にずっとあって。
いよいよ、欲しい。
雑誌を眺めてみたり、ちょっとお店を覗いたりしましたが、まあ安くはないわけですよ。 
僕がダウンをなめてたんですね。
ベストなら、生地面積も少ないし、安いだろう、と。
甘かったです。
 
冬ものは高いです。
値段と暖かさは比例します。
夏ものなら、安い古着でも柄が面白ければ、とか思うんですがね。
そもそも今回は、寒いからダウン買おうと思ってるわけですから。
 
そして、買うならかっこいいのじゃなきゃ。
そうすると、さらに選択肢が少なくなります。
たまに、おっ!と思って値段を見ると、やっぱり高い。
 
何でもいいから、とりあえず部屋用として買えば?
という人もいます。
 
僕、それダメなんですよ。
外に出ないから、人に見られないからいいじゃん、っていう考え方が、ダメなんです。
人に褒められたくて服を選ぶわけじゃなくて、自分で自分を褒めたくて着るんです。
もちろん誰かに褒められたら嬉しいですよ。
でも、それより自分に対して納得できる方が大事。
自分のこと好きでいる瞬間が多い方が、1日が楽しい。
 
だから、「部屋着」という発想もないです。
こだわった部屋着であればいいかもしれませんがね。
楽なこと優先の服っていうのがダメ。
僕は、起きたら着替えるし、ベッドに入るまでは外と同じ服を着てます。
あるいは、帰宅してシャワー浴びても、また普段着を着ます。
かっこ悪い自分を、好きになれないですから。
 
服は僕にとって、保温機能の備わったモノではなく、人に見せるための飾りでもなくて、自分を好きになるためのツールなんです。
 
というわけで、果たして僕はダウンベストを買うのか。
そして、こうやって書いてると、だんだん買いたくなってくるから恐ろしい。
今後の展開を、お楽しみに。

2014年11月14日金曜日

N.O.ジャズ奏者たちのセッティング

僕の知っているニューオリンズ・ジャズのプレイヤーの使用マウスピース等を、まとめてみます。


Tom Fischer 

5JB
2-2半のリード(リードや楽器には無頓着で、ブランドはバラバラです。もらったリードを使ってたりもします。)

Evan Christopher 

5JB
ヴァンレン ル・ピック 3半

Chris Burke

5JB
Rico Reserve赤箱 2か2半、どっちか忘れました。

Tommy Sancton

B45 (ライヤーだったかもしれません)

Orange Kellin

B45

Michael White

Beechler Diamond #11(#11はカタログにない特注で、開きは2mmくらいあります。ちなみに、5JBの開きが1.47mm、B45が119.5mm、5RVが106,5mmです。)
リードは2番です。

Bruce Blackman

Beechoer Diamond #11
ヴァンドレン青箱3半

Lous Ford

Beechoer Diamond

Brian O'Connell
Portnoy BP2(クラシック系のマッピのようです。開きは広くありません。eBayで$7で買ったと言っていました)
ヴァンドレン青箱1番
ダブル・リップ・アンブシャー

Tim Laughlin

特注で作ったマウスピース。誰に頼んだかは忘れました。 


これは、僕がニューオリンズにいた3~4年前の情報です。

エヴァン・クリストファーは、以前はビーチラーや個人製作者に特注したのを使ってました。
マイケル・ホワイトはしょっちゅうマウスピースを変えます。
僕が向こうにいた時も、一時はARBのGreat Neck Originalを使っていましたし、日本に来た時に楽器屋に連れていってら、そこでもマッピを購入してました。


ヴァンドレン5JBは、開きが大きくジャズ用とされていてます。

確か、本体にもJazzの文字が入っていたと思います。
でも、日本のジャズ奏者でこれを使ってる人は、実はそんなに多くないんじゃないでしょうか。
特にモダン・ジャズだと、クラシック奏者と変わらないセッティングにしているケースが多いと思います。
サックスと持ち替える人は、吹奏感を近づけるために使ってるかもしれませんが。

ニューオリンズ・ジャズの場合は、やはり5JBを始めとした開きが大きいマッピを使うことが多いです。

屋外や、うるさい酒場などで演奏することが多いのと、トランペット、トロンボーン、時にはサックスと同時に演奏するので、突き抜けるような種類の音量が必要だからでしょう。


5JBと並んで、ビーチラーも定番です。

マッピの歯が当たる部分に白い菱形があって目立つので、遠くから見ても分かります。
サックス用ですが画像を載せておきます。

ビーチラーはフェイシングが選べるます。
5JBよりもさらに大きい開きも選べるし、マイケルやブルースのように、カタログにないフェイシングを特注するプレイヤーもいます。


アメリカでは、5JBより開きが大きいマウスピースも多く出回っています。

ニューオリンズに限らず、需要があるんでしょう。
日本では、5JBさえ置いてない楽器屋が多いのに。

ちなみに、開きの大きいマウスピースには薄いリードを合わさるのがセオリーですが、エヴァンとブルースは厚い3半のリードを使っています。

ブルースは、自分は唇が分厚いから、と言ってました。
確かにものすごく分厚い唇をしています。
彼は、音色もエドモンド・ホールみたいで独特ですし、普通じゃないセッティングなのも、うなずけます。
エヴァンはセッティングには無頓着な方なので、薄いリードも使うんだと思います。


ついでに、過去のプレイヤーのセッティング情報も。

昔はマウスピースの種類も少なく、自分で削って開きを大きくすることもあった様です。

George Lewis、Johnny Dodds 

5番など、とにかく硬いリード 

Omer Simeon 

2半~3のリード      

Edmond Hall 

マッピは標準的な開きのもの
リードは、ラヴォーズのミディアム・ハード

Raymond Burke  

マッピは、自分で削って開きを大きくしたもの
リードは3番

Willie Humphrey

マッピの開きは普通
リードは1番 

Barney Bigard

マッピの開きは普通
薄いリード 

Sidney Bechet 

薄いリード
(ブライアン・オコネルから聞いた話です。でも、「ジョニー・ドッズのリードは硬すぎてべシェ以外は誰も音を出せなかった」という逸話もあります。そうだとするとべシェも硬いリードを使っていたのかもしれません。)

あと、ジョニー・ドッズとウィリー・ハンフリーはダブル・リップ・アンブシャーを使っていたそうです。

ダブル・リップは昔のプレイヤーの話によく出てくるので、わりとポピュラーだったのかもしれません。
ちなみに現在のニューオリンズでは、ブライアン・オコネルが唯一のダブル・リップ奏者です。


こうして並べてみると、結局プレイヤー次第なんだな、と思います。

好きなプレイヤーと同じセッティングにしたところで、音が近づくとは限らない。
同じセッティングでも、吹き手によって全然違う音になります。
吹く人間の骨格など身体の作りも関係すると言いますしね。

けっきょく、自分で吹いてみるしかありません。

しかし日本ではマウスピースの種類が少ないので、吹いてみることすら出来ない現状なんですが。

個人的には、Jody Jazzが気になっています。

スポイラーというものをマッピ内部に装着することで、プロジェクションを増強する、という。
でも、どこにも売ってない!
アメリカから取り寄せて試すか。
でも送料かかるしなー。

と、悶々としております。

進展あれば、また書きます。

2014年11月12日水曜日

音楽を「再現する」ことと「一体になる」こと

思いつくままに、書きます。
 
例えば音程を合わせるのに、二つのやり方があると、思います。
1つめは、正しい音程を出すこと。
そして周りとずれてたら、それを聞いて合わせる。
2つめは、音程のことは考えず、自分が音楽と一体になるように意識を使う。
その結果、音程が合う。
 
2つめのやり方の方がいいと思います。
もちろん、正しい音程を出す意識も常に必要ですよ。
でも、音楽と一体化することを意識してない人が、けっこう多いと思うんですよね。
 
これはズバリ偏見ですが、国内で音楽学校に行くような人に、多いと思います。
出てる音は正しい。
でも、グッとこない。
彼らはなんで音楽をやってるんだろう。
 
例えば、ある人のプレイに感動する。
あんな風に演奏できたら、と思う。
コピーする。
分析する。
練習する。
そんな風に演奏できるようになる。
 
それで?
 
特定のプレイを楽器で再現できるようになることが、目標なんだろうか?
まあ、それで有名人と一緒にやれたりして、自尊心が満足するのかもしれない。
モテるかもしれない。
人と違うライフスタイルを送れるかもしれない。
でも、それ全部、音楽と関係なくない?
 
前に、セッションに駆り出されて、そこに若いドラマーがいました。
古いジャズの曲やって、それがニューオリンズぽい曲だったと思うんです。
彼が、曲の途中で、ニューオリンズ独特のバスドラのパターンを入れてきたんです。
おっ!と思いました。
関心しました。
でも、パターンは正しいんだけど、違うんだよこのやろう!
とも、思ってしまった。
ただそのパターンを再現してるだけたから。
 
専門学校出た人でした。
ニューオリンズのパターン、ということで、勉強したんだろうと思います。
テクニックあって、上手いです。
いいやつです。
でも、お前のドラムじゃ誰も泣かないよ。
せっかく膨大な時間を楽器に費やして、手が動くだけの機械的動作をマスターして終わるなんて、もったいない。
 
おー、案の定、話がどんどんずれてきたよ。
 
とにかく。
音楽を自分に取り入れる。自分が音楽の一部になり一体化する。
そうすれば、フレーズやパターンは関係なくなる。
ニューオリンズのパターンを叩かなくても、ニューオリンズに聞こえる。
音程も、合う。
 
音程でいえば、現代の上手いNYあたりのジャズのビックバンド聞いても、すごくつまんない。
音程は気味悪いほど完璧だけど、ただ複雑で上手いだけ。
テレビやラジオで流れるバンドのホーンセクションもそう。
合ってるだけ。
それなら、機械でやればいんじゃない?
 
そういう技術は、確かに役に立ちますよ。
パッと音程が合う。
◯◯風のフレーズがすぐに出てくる。
 
でも、その技術を別に求められていない場所では、そういうのに頼るやめてほしい。
技術の習得も、確かに大変なことだし、技術を駆使したハイレベルな音楽もある。
すごいことです。
でもそれは、中国雑技団を見て関心するのに近いこと。
音楽とは別の要素。
そこ、自覚したほうがいいと思う。
 
つまり、正しい音程を出せば確かに合うけど、もっと違う合わせ方もあるし、その方が音楽的になる、ってことです。
で、それができるようになるために!
技術を磨くわけです。
それが、技術の習得自体が目的になって、楽器が上手いことで満足してはダメだ、ということです。
 
けっきょく、意識の問題ですかね。
正しい音は正しい。
でも、そのさらに奥があるってことを意識した方が楽しいんじゃないかな、って、思います。

2014年11月11日火曜日

Bulletproof Musician: 「あがり性」について私が知ってる二、三の事柄

Bulletproof Musician という英語のサイトの記事を、ランダムに翻訳するシリーズです。ミュージシャンのメンタル面に関する内容を扱っています。音楽をやっていない方でも、自己管理やマインドの問題に興味があるなら、是非ご一読下さい。




What Is Performance Anxiety, Really?
http://www.bulletproofmusician.com/what-you-may-not-know-about-performance-anxiety/


憧れのバイオリニスト、イツァーク・パールマンの特別講義に参加たときのことです。
本番で緊張しないためにはどうすればいいか、という質問がありました。
パールマンの答えは、「敵を知ること」でした。
つまり、緊張した時に自分がどうなるかを、知っておくこと。
事前に分かっていれば対処法を用意できるので、ステージ上であわてる必要がなくなります。

いいアドバイスです。
では、「敵」とは何か、具体的に考えてみましょう。


あがり性の定義

あがり性、舞台恐怖性、演奏恐怖性など、本番での緊張状態を表す言葉はたくさんあります。
厳密には内容が異なるものもありますが、ここでは、”あがる”という現象について考えてみます。

定義としては、
不安や心配から、ネガティブな思考が起こり、身体的に反応が出る状態
とされます。

この定義からすると、”あがる”ことには3つの側面  〜感情・思考・身体〜 があります。


あがり性:3つの要素
     
身体
周りの状況に対する身体の反応です。
鼓動が早くなる、血が上る、呼吸が浅く速くなる、筋肉が硬くなる、手が冷たくなる、といったことが起こります。

思考
周りの状況に対する頭の反応です。
自信の喪失、心配や不安、失敗するという考え、集中力の低下、記憶が飛ぶ、といったことです。

感情
周りの状況に対する感情の反応です。
恐怖、パニック、周囲への不信感、などです。

あがり性を3つの側面に分けて捉えることは重要です。
それによって、対策を個別に考えることができるからです。
そして、3つは相互に関係し合っていますが、1つが改善されたとしても、それによって残り2つが改善されることはありません。


二種類の不安

さらにややこしくなりますが、不安には「状況不安」と「特性不安」の二種類があります。
「状況不安」とは、置かれた状況に対して不安を感じること。
「特性不安」とは、日常的に不安を感じる度合いのことです。

例えば、大事なオーディションで緊張することは、状況不安です。
対して特性不安とは、もっと一般的な事柄、例えば車の運転や、人に紹介されたり、初めての場所に行ったり、デートの時などに感じる緊張です。
性格、と言っても良いでしょう。

私が出会ってきた中にも、いろいろなタイプがいました。
不安性なくせに、ステージ上では自信に溢れているタイプ。
反対に、普段はオープンで動じないのに、ステージでは緊張して震えてしまうタイプ。
しかし多くの場合、演奏に自信がなく自己評価が低いミュージシャンは、日常生活でも同じようなタイプであることがほとんどです。
たいてい、自信が持てず、人の評価を過度に気にし、自分を信じることができません。

若く人見知りの、才能あるバイオリニストがいました。
彼の演奏には、大胆さが欠けていました。
音量やテンポ、緩急の差など、あらゆる面において大きな変化をつけるのが苦手なのです。
技術はあるのに、ミスを恐れてしまう。
ステージ上ではさらに顕著で、緊張すればするほど、当たり障りのない演奏になってしまいます。

彼の場合は、普段から堂々とした振舞いを意識することが、大きな意味を持ちました。
それによって、ステージで萎縮して殻に閉じこもりがちだった部分を、変えることができたのです。
彼のこれからの人生を考えても、大胆さは大きな助けになるはずです。
新しいことに挑戦したり、様々な場所で多様な人々と出会うことで、心理的な防御壁が取り払われていきます。
それによって、音楽的な幅もどんどん広がっていくでしょう。


演奏に生かすには

思い通りの音色を得るためには、自分の楽器の仕組みを理解することが重要です。
それと同じように、"あがり性"の仕組みと、緊張状態で自分がどうなるかを知っておくことも、ミュージシャンにとって重要なのです。
あらかじめ知っていれば、有効な対処法のストックを増やし、どんな状況でも乗り切れるように準備できるからです。

例えば、緊張が身体に出てしまう場合、どうすればいいでしょうか。
方法はいくらでもあります。
重要な筋肉をリラックスさせる方法を学び、緊張しても影響の少ない指使いを研究すれば良いでしょう。
あるいは、手に血の気がない場合など悪条件での演奏に慣れることも、役に立つはずです。

緊張からくる不安にも、対処法はあります。
目の前のタスクに集中し、心を落ち着かせ、最高の演奏をしている姿を想像してみてください。
そして、普段から自信を育てるよう心がけることです。

緊張を避けるのではなく、共存するべきなのです。


3方向からの対策

"あがり症"は、緊張状態の影響が身体・思考・感情の3つの側面に及ぶことだと考えます。
3つに分けて対策を取ることで、緊張状態で起こり得る様々な問題に備えることができるのです。

緊張しないようにする、という考え方は、間違っています。
それよりも、緊張したときの対処法を、身につけた ほうがいい。
そのためには、「練習」として練習するのではなく、「本番」を想定して練習するべきです。

練習前に、あたりを走ってきてください。
鼓動が速くなり呼吸が浅くなっても、きちんと演奏できるでしょうか。
試しに、練習中にTVかラジオをつけてみて下さい。
それでも曲に集中したままでいられますか?
あるいは、ドレスアップしてビデオカメラの前で演奏してみます。撮り直しはなしです。
一度で完璧な演奏ができますか?

緊張状態でどうなるかを知ることが重要なのです。
どの筋肉が硬くなるのか。
音程は、高めになるか低めになるか。
テンポは走るか、それとも遅れるか。
覚えた曲が飛ぶのは、どんな箇所なのか。

“敵を知ること” – 素晴らしいアドバイスです。


2014年11月10日月曜日

僕のマウスピース遍歴

今までかなり色んなマウスピースを試してきたので、ここにまとめて書いてみます。

日本では、クラリネット・マウスピースの選択肢は多くありません。
僕は幸運なことに、4年間アメリカにいました。
向こうには個人の製作者も多く、たくさんのハイ・グレードな(そして高価な)マウスピースがあります。
基本的に通販なので、送ってもらって、試して気に入ったら買う、という仕組みです。
トライアル期間も一週間くらいあるので、実際に色んなシチュエーションで、それこそライブで吹いてみることもできます。
マウスピースに関してだけは、アメリカの方がはるかに恵まれていると思います。


3〜4年くらい前からは、Clark Fobes のSan Francisco モデルを使っています。
フェイシングは6Lで、開きは1.20mmです。
僕にとっては理想のマウスピースです。
何の不満もありません。
スペアも1本持っています。
開きは、まあ広め、という所ですが、とても自由度が高く、息も入るし、リードも選びません。
吹奏感は、国内で手に入る中ではセルマーのC120に近いと思います。


いちばん最初のマウスピースは、YAMAHAかヴァンドレン5RVだったと思います。
ある時、誰かに5JBを吹かせてもらい、衝撃を受けました。
マウスピースでこんなに違うのか!と。
それから数年は5JBを吹いていました。

ある時、大久保の石森楽器を冷やかしていると、見たことないマウスピースを見つけました。
Ed Pillinger のF1モデル。
DOV121というフェイシングで、開きは1.21mmです。
本体が、すごく細身なんですよ。
クラリネットでこういう細見のものは、他にはMorganくらいだと思います。

5JBとは全く違う感覚でした。
たしか25000円くらいしたんですが、思わず買ってしまいました。
実際、素晴らしいマウスピースでした。
ただ開きが大きければいいってものではないことに気づかせてくれた一本です。

ここから、マウスピースにどんどん興味が出てきました。
サックスだと、ヴィンテージも含め、国内にも数え切れないマウスピースが出回っています。
それに比べて、クラリネットは選択肢が少ない。
英語のサイトを見て情報を集め、オークションサイトのeBay等を使っていくつか手に入れました。

日本にいた時に吹いたものを記憶の限り挙げてみます。

Brilhart トナリン、エボリン
Ponzol
Morgan J7
Pillinger 926 (LOV127)
Selmer C120
Selmer CP100(?)
NAGAMATSU

この中で気に入って使っていたのは、PillingerとC120です。
どちらも響きが豊かで好きでした。
ただ、Pillingerはやや暗くこもり気味で、C120は少し開きが足りない気がして、満足し落ち着くことはありませんでした。

アメリカでは優れたマウスピースをたくさん試しました。

Morgan RM28
Beechler Diamond
ARB Great Neck Original
Woodwind G7
Pillieger 926 (DOV130)
Grabner K14
Gregory Smith
Stowell Wells Schneider
他にも、eBayで買った楽器に付属してきた古いセルマーなども吹きました。

この中で、圧倒的だったのはGregory Smithです。
もうレベルが違う。
僕はPersonalモデルを所有していましたが、どのモデルもとにかく質が高かったですね。
開きは広くないにも関わらず、響きが素晴らしく音量も出ます。
ただ、楽器をアルバート式に変えたことで、もう少し迫力のあるマウスピースが欲しくなり、手放しました。
今でも残念です。

ARBのGreat Neck Originalも気に入っていました。
デッドストックの、ブリルハートのトナリンと同素材を使った白いマウスピースです。

とても独特の音色と吹奏感で、リードも選びます。
吹き心地は固いですが、音色は柔らかく、よく響いて、ものすごく音量があります。
おそらく楽器との相性もあると思いますし、万人向けではないかもしれませんが、チャンスがあれば、試奏してみる価値はあるでしょう。
ビーチラー社が製作しており、電話で製作者と直接話して注文しました。
対応も良かったです。



本当は1本づつインプレッションを書きたいところですが、もはや記憶も曖昧です。
吹いたときに感想を記録しておけば良かった。
残念ながら、現在はClark Fobesしか所有していません。


欧米には、クラリネット・マウスピースに関する情報が溢れています。
Chedeville、Kasperといった過去の伝説のマウスピースや、ZinnerのようなBlankメーカー(Blankが正確に何か分かりません。マウスピースの原型のようなものだと思います。)が話題にのぼります。
そういう情報を追ってるだけでも楽しいものです。
いずれ、そういった海外のサイトも翻訳していきたいと思ってます。


英語ができるのであれば、マウスピースに関しては下記のサイトが参考になります。

The Jazz Clarinet by Eric Seddon
非常に的確なマウスピースのレヴューです。数は少ないですが。

Clarinet Perfection
リペアマンSteve Skalerのサイト。
ヴィンテージ・クラリネットに関する情報が充実しています。

Sax On The Web
ジャズサックス奏者が集まる掲示板。
クラリネットに関する議論も多いです。

Tom Ridenour
元ルブランのクラリネット設計責任者のHP。
彼の開発する商品は、全て間違いありません。
(一部の商品は、錦糸町のThe Clarinet Shopが輸入販売しています)


2014年11月7日金曜日

昨日・今日の出来事

昨日は、コロリダスのライブ。
ものすごい久々に、月見ル君想フ。
しかしこの名前の表記は覚えづらいことこの上ないね。


コロリダスはたぶん5回目。
曲もだいぶ体に入ってきて、演奏中も余裕が出てきた。
もっとアレンジ練りたい曲もあるけど、まず良い出来だったかと。
お客さんにも受けたしね。

リハは良かったんだけど、本番でお客が入ると、どうしても音の聞こえ方が変わってしまいます。
自分の音の響きが減って、吹こう吹こう、として息を入れ過ぎてしまう。
良くない。
本気で対策を考えなくちゃ。

共演は、バセルバジョンとアラゲホンジ。
どちらも良かった。
特にアラゲホンジは強烈。


秋田の民謡とかをやるんですが、すごいファンキー。
ドラムとベースが普通にかっこいい。
和太鼓や邦楽の笛も入って、それぞれに見せ場があって、踊りもあって、面白いし飽きない。
すごいバンドです。

そのあと、渋谷のBlen Blen Blenへ。
店主ゴーさんの誕生日だったんです。
案の定、お店は満員。
後からアラゲホンジの斉藤さんも来ました。
コロリダスのけんた君、エイシン君と、なかなかに実のある話を。
バンドは、ダラダラやっても長くは続かないからね。
その点、コロリダスは、いいと思う。
ボーカルのけんた君に、哲平さんのクラリネットは歌いやすい、と言われて嬉しい。

自転車をピックアップして、明け方帰宅。



今日は、久しぶりにお昼まで寝ました。
支度をしてご飯を食べて、自転車で新宿へ。

3時からカールモールで高橋絵実さんと打ち合わせでした。
こないだのGWOのライブで出会った歌い手です。


絵実さん、もう本当に素晴らしいんですよ!
ライブも通って今度ちゃんとブログでも書こうと思ってたら、なんと先方からライブ参加のお誘いが。
こんな嬉しいことはありません。

基本的に、歌の人とやるのって好きなんですよね。
僕は、ステージではドカーンとやることが多いですが、実は、いい歌い手の隣でじっくり寄り添って吹くのが、至福なんです。
ものすごーく楽しみにしています。
詳細は後日発表します。

それから明大前へ。
GWOのHPを作ろうと思っていて、その打ち合わせ。
古い友人にお願いすることにしました。
音楽好きの人に頼みたいな、と思って。
あと、やっぱりセンスが重要ですからね。
僕もかなりこだわる方なので、センスが信用できないと、任せられません。
音楽と一緒です。

帰宅して、昨日の整理やら連絡やらを済ませて、今日もらった絵実さんのCDをかける。
うわ~やっぱり素晴らしい!
こんな歌手はそうはいない。
声の繊細なニュアンスで、胸が締め付けられる。
もう、あなたのためなら何でもやりますよ!

と、感動してしまったので、ブログを書くことで気持ちを落ち着かせてるんです。


自分が好きなミュージシャンがいると、向こうも僕のことを好きになってくれることが多いです。
自分が尊敬するミュージシャンから気に入ってもらうことも、多いです。
すごく嬉しいことです。

それにしても、最近はいいミュージシャンとばっかり一緒にやれてる。
恵まれてるなー。
練習しよう!

2014年11月6日木曜日

中尾淳乙「AMERICANA」にグッときた!

中尾淳乙「AMERICANA」を聞きました。


素晴らしい!
感動したので、書きます。
なんでも初期衝動が大事ですからね。

とにかく、アメリカ音楽で僕の好きな要素が、すごくたくさん詰まってる。
内容は、もうタイトルとジャケットの絵そのままです。
あ、いや、違うかな。
「アメリカーナ」って言うと、アメリカのオルタナ・カントリー・バンドの音を想像するかもしれない。
そんなに気負ったアルバムではないです。

何のギミックもなく、何のひけらかしもありません。
よく、「気心の知れた仲間とのリラックスした演奏~」みたいな表現があります。
これも、そう言ってもいいアルバムかもしれません。
でも、なんか違うんですよね。
気負ってはいないんですが、ただの良質なスマイル音楽ではない。
なぜか、所々で胸がいっぱいになるんですよ。

例えば、パッと思いつくところでは、もうけっこう前ですがエイモス・ギャレットのソロが出た時、好きでけっこう聞いてましたけど、涙は出なかった。
どっちが優れてるか、ってことじゃないんですよ、絶対。
エイモス大好きですもん。

涙が出るっていうのも、例えばサムクックのハーレムスクエアみたいに、魂の名演!っていうのとも違います。
なんというか、音楽愛みたいなのを、感じるんです。
ぐっと来るポイントに、ぐっと来る音が入ってるんですよねー。
そう、そこでその音がきたら堪らない!ということが、全編に渡って繰り広げられるんです。
なんだろう、例えば、ライ・クーダー「Boomer's Story」の中の "Maria Elena" の、2コーラスめかな?ピアノが入ってくる所のグッとくる感じとか。


しかし、勢いで書いてるけど、全然アルバムの説明になってないですね。
なんでか、具体的に整理して考えることはしたくない音楽なんですよ。
まあ、ブログなんだし、感動した記録ということでいいでしょう!

ちなみに、このアルバムを聞いて連想したのは、Martin Belmont の 「Big Guitar」。
理由は、わかりません。
2人ともギタリストですね。
で、どっちのアルバムも、「ギタリストのソロアルバム」感が薄い。
中尾さんの方は特に。
きっと、「音楽」が好きなんだと思います。
曲・アレンジ志向というか、雑多といってもいいくらいに、色んな楽曲が並んでます。
そしてそれがまた、「アレンジしました」感が希薄で素晴らしい!
こういう、自然にいろいろ混じっちゃった感じは、NRBQあたりにも通じるかも。

もう、とにかくツボです。
歌詞も好き。
しばらく愛聴盤になること間違いありません。
僕と趣味が合う人には、強烈にオススメします!


それにしても思うのは、こないだのザディコ・キックスのライブでの面々もそうですが、みんな僕よりずっと上の世代の人達なわけです。
色んなことを、見てきたんだろうと思います。
そして今でもこんなに素晴らしい音楽をやっている。
すごいです。
感動するし、刺激になるし、勇気づけられます。

あと20年、30年したら、自分はどんな音楽をやっているだろうか。
この先輩たちに対して恥ずかしくないようにやれてるだろうか。
ずっと続く素晴らしい音楽のラインの末尾に、並ぶことができるだろうか。

中尾さん、ありがとうございます。

2014年11月5日水曜日

朝の散歩


朝起きて、散歩してみる。
身体が起きないので、外に出たらいいかな、と思って。

今日は曇りで、肌寒い。
通勤する人達が通る。
色んな顔をしてる。
朝から、不機嫌そうな人もいる。
自転車通勤の人、増えたなー。
スーツの小綺麗なお姉さんが、ヒールでコツコツ走ってる。

ウチの周りは、わりと古い住宅街で、お年寄りが多い。
高齢者が体を動かす遊具みたいなものが備えつけられた公園もある。

僕はまだ眠い感じが残ってるけど、歳をとったら、もっと早く目が覚めるんだろうか。

朝、散歩しながら音楽聞いたらいいな、と思って。
最近、馴染みのないジャンルの音楽をやることが増えまして。
雰囲気をつかみたくて、そのジャンルの音源をできるだけ聞くようにしています。
でも、意外と聞く時間が追いつかない。
だから、散歩がてら聞こうかな、と。
目も覚めるしちょうどいい。


サン・フランシスコで、ブルースとキャロルという老夫婦の家に泊まってたときのことを思い出しました。
町の名前、なんだっけな。
ゴールデン・ゲイト・ブリッジを渡った山の上にある、裕福な人達の住む町でした。
すぐ近くにMCハマーの家がありました。
まあ、雰囲気としては、静かな田舎町ですけど。
その隣町は、アメリカン・グラファティの撮影された場所で、ジョージ・ルーカスも住んでたそうです。

ブルースは、心理カウンセラーみたいなことをやってました。
インドでも修行して、ZEN(禅)の思想も取り入れていて、不思議な感じで。
セレブが家にセッションに来たりしてました。

ブルースは、毎朝起きると山に散歩に行ってました。
それも、2時間くらい。
サン・フランシスコは霧がすごいので、反射板のついたベストを装置して。
誘われたけど、さすがに遠慮しました。

ブルースは、自己管理も徹底してたし、常に心をいい状態に保つようにして生活してました。
怒らないし、慌てないし、どこか浮世離れした人。
一言で言えば、変人。
ブルース、最高だったなー。
奥さんのキャロルも面白い人で。
思い出すことで幸せな気分にさせてくれる人って、いいですね。

その彼も散歩してたんだし、朝の散歩はきっと何かいいことなんだと思う。
彼らみたいに自然の中を歩けるわけじゃないけど。

しばらく続けてみようと思います。
今日は、足を止めてブログ書いてたけど、明日からは音楽聞きながら。