なんで音楽って疲れるのか

あらためて気づきました。
音楽やるって、疲れます。
いや、もうそのまんまの意味です。

肉体的な疲れじゃなくて、頭というか。
集中力を使うから疲れるんです。

高橋絵実さんと演奏しました。
短いライブで、僕は全部で6~7曲しか演奏してません。
でも、ものすごーく疲れた。

絵実さんは、恐ろしく繊細な表現をする歌手です。
フレージングとかピッチとかリズムとか、そういういわゆる音楽的なこと以上の、感情面みたいな部分がものすごい。
隣で吹いていて、下手な音は出せません。
「意味」のない音は出せない。
とにかく集中しないといけない。

こんなに集中力を一度に使うことって、なかなかないです。
終わったら、どっと疲れていました。

まあ、絵実さんは、特殊なケースです。
こんなに全編通して深い所で歌うシンガーを、僕は他には一人も知りません。
そんなことしてたら、普通なら倒れちゃいますよ。

昨日はピアノと3人だけだったから、余計に集中が必要でした。
音を聞きながら、考えながら、絵実さんの感情にリンクしようとする。
正直、そのバランスが上手く取れなかった場面もありました。
僕のスキルが足りないからです。
未熟さを痛感しました。
まだまだまだまだ、足りないんですよね。

絵実さん程に集中力を使うライブはそんなにないです。
とはいえ他のライブでも、多かれ少なかれ、集中からくる疲れというのはあると思います。
演奏終わって疲れたーって思うのって、肉体的な疲労より、頭からくる疲れが大きいんじゃないか。
と、あらためて気づかされました。

集中して集中して、音楽的なことと感情と何もかもが全部ぴったり噛み合った時に、フロウとかポケットとかマジックとか言う、自分が消えてしまう感覚が発現するんじゃないでしょうか。
それを目指して、その頻度を上げるために、僕らは毎日練習してるわけですよね。

さあ今日も練習しよう。

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