エキゾチカ参考音源3 - インドネシア&ペルー

大石さんが教えてくれた中で、もうひとつ強烈だったのが、1950年代インドネシアの音楽。


これはヤバイね!
なんだかわかんないけど、とにかくヤバい!
大興奮です。
ここら辺の音楽は、馬場正道さんが詳しいとのこと。
どこかで名前を知っていても、面識はありません。
馬場さんはお店もやってるというので、さっそく行ってみました。

鷹の台にあるカフェ、KIKI RECORD。
どんなマニアックな店かと思いきや、すごくオシャレでびっくり。
脇にはレコードを売ってるコーナーもあるけど、一見すると普通のカフェです。
近くの大学の学生が、コーヒー飲んでます。

カウンターに座って男性店員に話しかけたら、馬場さんは今日は店には来ないかも、とのこと。
残念。
来たいきさつを説明すると、レコード棚に行って、インドネシアものを何枚かピックアップしてくれました。
でも、僕も彼もインドネシア語(?)は読めないし、どれが「当たり」なのか見当もつかない。
コーヒーを飲みながら、隣のお客さんも交えてしばらく話して、あしたまた来ます、と言って帰りました。


そして翌日。
店に入ると、カウンターに冒頭のYoutubeの音源のオリジナル盤が用意されているじゃないですか!
しばらく話してると、やがて馬場さんがやってきました。
そこからがすごかった。
いろんなレコードを次々と出してきて、聴かせてくれます。
インドネシア音楽というとガムランとクロンチョンくらいしか知りませんでした。
でも、もちろんポピュラー音楽寄りのもあるわけで、たとえばロックやジャズをやってる中に、欧米にはない不思議なセンスが混じってるのがたまらない。
なんと奥深いインドネシア音楽!

と、たっぷり聴かせてもらったけれど、どのレコードも安くない。
お目当てのChris Biantoroすらもあきらめました。
権利のややこしさから、インドネシア音楽は再発売が難しいそうなので、これがCD化などされる可能性は低いでしょう。
お金をためてレコードを買うしかなさそうです。
いつか!
今回は、記念撮影だけ。

それにしても、音楽好きの人と話すのは楽しいですね。
馬場さんからは、インドネシアのレコード事情やら、面白い話がどんどんでてきます。
時間がいくらあっても足りない。 
名残り惜しかったけど、また来ますと約束して、帰りました。
名店を見つけてしまった。
近ければ、通っちゃうだろうな。



さらにリサーチを続けるうちに出会ったのが、アルゼンチンのRoland Bruno。
この、いなたさ!
ビジュアルも含めて最高です!

この曲とか、もうたまんない!

調べてみると、数年前に来日してて、なんとUFO CLUB でライブやってるじゃないですか!
見たかったなー。


紹介文の中に、「現代版チーチャ」というフレーズが。
たどっていくと、チーチャは1960〜70年代に流行した、ペルー流クンビアだそうです。
本家コロンビアのクンビアとは違い、エレキギターがメロディを取るのが特徴のようです。
クンビアのビートに、サーフ、ガレージ、サイケ、といった欧米のポピュラーミュージックの要素が混じりあっている。
エレキのB級感が素敵です。

チーチャの人気は一時期だけで廃れてしまい、それが本国以外で再び注目されたきっかけは、2007年リリースの『The Roots Of Chicha』 というコンピレーション。

ニューヨークの音楽レーベル・オーナーOlivier Conanが、ペルーに旅した際にチーチャに魅了され、買い集めた音源をまとめたものです。
彼はチーチャ熱が高じて自分でもバンドを作り、2枚のアルバムをリリースしています。
バンド名はズバリ Chicha Libre。

チーチャのメロディって、かなりツボなんですよね~。
こんなフレーズをどんどん紡ぎだせるようになれたら!
日本でこういうのやってるバンドいたら、だれか教えてください。



というわけで、エキゾチカ・プロジェクトのために聴き漁った音楽を、3回にわたって紹介しました。
こんなにひたすらリスニングに時間を割くことなんて、めったにありません。
特にまだリハーサルを始める前のひと月くらいの間は、楽器の練習時間さえ惜しんで聴いてばっかりいましたからね。
この膨大なリスニングの効果は、果たしてどれくらいあるのか。
それはまったくもって不明です!
いいんです、好きで聴いてるんだから!

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