ミュージシャンになりたいと思ったことはない

昨日は下北沢ラカーニャでペーソスのライブ。
いいステージでした。
バンドに参加してから、半年以上経ちました。
そういえば、初参加の会場もラカーニャでした。

とっても変わったバンドなので、最初はどうすればいいか悩みました。
メンバー、そしてファンの人たちからもあたたかく見守ってもらいながら、試行錯誤し、サックス末井さんとのバランスも、だんだん落ち着いてきた実感があります。
昨日は、いろんな人に好評で、ようやくペーソスの中での立ち位置に確信が持てるような気がしています。


ペーソスの何が変わってるかって、いわゆる「いい演奏」が必ずしもバンド全体として効果的とは限らないことです。
曲によっては、パーカッション、というより音の出る小物、という感覚で、いろんな楽器を導入してきました。
たまには、踊りました。
そうして気がつくと、クラリネット以外の比重が増え、昨日のライブでは半分くらいの曲ではクラ吹いてませんでした。
※座ってスプーンを叩いています

あらためて、自分はミュージシャン志向じゃないんだな、と思います。
アレンジャー、って言うと音楽的すぎるから、効果音担当、雰囲気・仕上げ・スパイス担当、って感じかな。
大げさなポーズをつけておもちゃのマラカスを振ったり、空き瓶を叩いたり、鳥の声の出る笛を鳴らしたり。
ある曲では、歌の合間にでっかいベルを2〜3回鳴らすだけで、あとは神妙な顔で仁王立ちしてました。

自分の演奏なんてどうでもいい。
末井さんが隣でけっして音楽的ではない感動的なソロを吹いているのに、他に何も付け足す音なんてない。
そんなことしたら、せっかくの「場」がくずれてしまう。
その「場」がよければ、クラリネットを吹く必要はないんです。
まあ、もともと、アート系パフォーマンス系バンド(?)、Bonzo Dog Doo Dah Bandが好きで音楽活動を始めてますからね、演奏願望がうすいんですよ。
いい音楽、いや、いいステージをつくりたいだけで、「ミュージシャン」になりたい欲望なんて、持ったことすらありません。


もちろん、音楽的に演奏することも大好きですよ。
でもそれ以外の感覚を持っていることが、ペーソスでは役に立っています。
こんな変なバンドに入ってこんな風に自由にやれる俺すごいな、と思います。
とても、楽しいです。


なんて書きながら、今日はめずらしくセッション・ライブに参加します。
昨日のステージが嘘のような、音楽的な演奏になるでしょう。
いいライブになるといいな。

※昨晩の小物たち

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