ロンサムじゃない?野暮なこと言うなよ!

おとといは、ロンサム・セレネイダース。
って、もうおとといの話になってしまったけど。
トランペット、クラリネット、バンジョーという変則トリオ。
管楽器2人に対して、リズム/コード楽器が1人。
リズム+メロディ、というよりも、全部の楽器が織物のように絡みあって、繊細で独特なサウンドがね、なかなか良いんです。
コウさんとトランペットと僕のクラリネットの相性が、だいぶいい。
音色がよくブレンドするんですよね。

この日は、豪華ゲスト入りのスペシャルバージョン。
ドラムに木村おうじ、さらにニューヨーク在住のトランペッター大橋諭。
飛び入りで中川恭太がピアノ。
サトルさんが、トランペットだけじゃなくて、なんとトロンボーンとスーザフォンも持って来てくれた。
もちろんそれぞれの楽器の専門家にはテクでは敵わないんだけど、グルーヴ感を分かってるから、すごくいい。
ジャズの上手いトロンボーンやチューバ奏者を連れて来ても、ああいう風にはならない。
不思議なもので、僕のフレーズもいつになくニューオリンズになります。
いやー楽しかった!
日本で、少なくとも東京で、こんなにアクの強いニューオリンズ感が出せるなんて!


にぎやかすぎてバンドの本来のサウンドじゃない、なんて野暮なこと言わないで。
その場にいるメンバーで一緒につくるのが、音楽です。
頭のイメージを再現するのは、音楽じゃない。
いや、そういう種類の音楽もあるけど、僕はあんまりそっちには興味ないし、グルーヴ系の音楽で、しかもライブでそれをやっちゃダメでしょ。

再現は、つまらない。
過去の音楽を聴くことは、とっても大事。
でも、演奏中にそれを思い浮かべるのは、ダメだと思う。
自分の音楽にならない。
特定のミュージシャンに成りきった気持ちでいるのは、いいよ。
でも、特定のレコードや特定のフレーズを念頭にするのは、よくない。
うーん、こうして書いてみると、伝わりづらい線引きかもな。
まあいいや。

とにかく、いい音楽やれて、お客さんもみんな喜んでくれて、それでいいじゃん。
それがライブ。
サークルの発表会とは違うんだぜ!
って、「オールド・ニューオリンズ・ジャズ」というビジョンをはっきり掲げたバンドのライブで思える自分の柔軟さが、好きです。
音楽って、やわらかいよ。

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