2017年2月27日月曜日

「エキゾチカ」参考音源たち

エキゾチカ・ユニットについてボチボチ書いていこうと思ったら、いつのまにかレコーディングも終盤に差しかかってしまいました。
なので、もう進行状況は考えず、のんびりと更新していこうと思います。
まあ、音源が日の目を見るのは、まだまだ先になりそうですしね。


今回は、参考音源を紹介してみます。

エキゾチカやろう!となってまず最初にしたことは、インプットです。
とりあえず過去の音源を聴きまくりました。
自分のiTunesをチェックして、ネットで調べて、御茶ノ水JANISに行って大量にレンタルしてきて、CDも買いました。
参考テキストとして、『モンド・ミュージック』を買って、『ムード音楽』を図書館の書庫から出してもらって借りてきました。

まずはマーチン・デニーやアーサー・ライマンをはじめとする、1950年代のオリジナル・エキゾチカ音源をおさらいしました。


ちなみに、いわゆるエキゾチカもので一番好きなのは、Eden Ahbezの "Eden's Island" というアルバムです。YouTubeにまるごとアップされています。


エキゾチカといえば、やはり細野晴臣は外せません。
傑作すぎるトロピカル三部作はもちろん、その後主催していた daisyworld というレーベルがまた見逃せない。
その中でいちばん成功したのは、「モンド・ミュージック」の著者のひとり、鈴木惣一郎の World Standard でしょう。
僕は初期の『Country Gazette』が好きですが、エキゾチカということで、Everything Playの曲をあげておきます。
マーチン・デニーも細野晴臣もカバーしたエキゾ曲。

Daisy World からは、外にも面白い音楽が多くリリースされています。



エキゾチカは、「モンド/エキゾチカ」として、 "変な音楽全般" のように分類されることもあります。
僕は、もともと変な音楽がものすごく好きだし、今回もJANISの「モンド/エキゾチカ」コーナーを片っ端から聴きまくりました。
Shaggs は別格!

ちょっと変わった音楽を、もう少しあげてみます。
もはやエキゾチカとは関係ないかもしれないけど、こういうエッセンスを取りいれられたら、と思ってまとめて聞き直したんです。


それでけっきょくどんなのやりたいの?と聞かれたら、ズバリこれです。

Latin Playboys!
ロス・ロボスの二人の別ユニット。
『キコ』『コロッサル・ヘッド』でノリにノッていたロス・ロボス組と、その2作のエンジニア&プロデューサーだったチャド・ブレイク&ミッチェル・フレームの4人がつくったアルバムです。
ブレイク&フレームは、ここで聞ける独特のサウンド作りで引っ張りだこになり、スザンヌ・ヴェガやボニー・レイットも手がけています。

この音の質感、いまでは普通かも知れませんが、当時は新しく衝撃的でした。
あらためて聴きなおしてみても、やっぱりどこを取っても素晴らしい傑作です。

(つづく)

2017年2月26日日曜日

昨日はGWO × はいからさん!

Golden Wax Orchestra × はいからさん、好評でした!


はいからさん!
勢いを止めない、ぐいぐい引き込んでいくパフォーマンス。
僕もクラリネットで数曲参加しました。
実際に演奏してみると、よく練られた曲なんですよね〜。
その練ったあとを感じさせず、ポップに仕上げるのが素晴らしい。
いいバンドだ!

そしてGWO!
ドラムに、オッキーfromはいからさん!
サザンソウルにぴったりの、もったりしたファンキーさがたまらない!
この「もったり感」の出せるドラマーって、なかなかいません。
いいドラマーだ!

4月の来日を記念して、Spencer Wigginsの曲から、"Love Attack"を。
この曲は、ドラム抜きではさすがに難しい。
オッキーありがとう!

最後に全員で!
めずしいハンドマイク・スタイルの、ソウルマン近田fromはいからさん!



ドラムのいる、いわゆる「バンド」と共演するのは久しぶりでした。
これが思いのほか相性がよかった!
お互い音楽のルーツに共通項が多いからでしょう。

ドラムが入ると、GWOも一気にソウルっぽさが増して気持ちいい。
ソウルって基本的にバンド編成なんで、当たり前なんですが。
いかに自分たちが特殊な編成かということに、あらためて気づかされました。
これからも、この特殊さを、極めていく覚悟です。
今後とも、よろしくお願いいたします!


【セットリスト】
Pouring Water On A Drowning Man
Cry to Me
It's wonderful To Be In Love 
That's All I Need
Love Attack
Down to my last heartbreak
Dark End Of The Steet
Tennessee Waltz
I Wish I Knew
I Won't Cry
Soul Man 

(アンコール)Twlitin' Night Away


(おまけ : 深夜のソウル・ブラザーたち)


2017年2月21日火曜日

前歯を折った話

やっと!保険請求の手続きが終わりました!
ちらっとブログにも書いたけど、車とぶつかって前歯を折ったんですよ。
10月30日のことだから、もう4か月近く前です。
ようやく落ち着いたので、思い出しながら書いてみます。


その日の午後たしか14時くらい、高円寺フェスティバルに出演するために、自転車で早稲田通りを走っていました。
交差点で停まってる車の脇をソロソロと通り過ぎようした瞬間、急に車が発進してぶつかって足を弾かれて、転びました。
最徐行していたので大したことなかったんですが、アスファルトに顔を打って、前歯が2本折れました。
前歯って、そんな簡単に折れるものなのか。

相手はたぶん50歳くらいの夫婦でした。
運転してたご主人がとにかく自分には非がない!ということを興奮して延々とまくし立てるのを奥さんがなだめて、警察を呼んでくれました。
現場検証みたいなのやってるあいだも、ご主人は作業中の警察官のところへ行って、いかに自分が正しいか、と繰り返し主張し続けていました。

こう書くと印象悪いかもしれないけど、ぜんぜん変な人じゃないんですよ。
ちゃんと対応してくれるし、話もできる。
けど、興奮してるんでしょう。
とにかくいろんな理屈をならべて、自分の意見をかなりの勢いでぶつけてきます。
相手の言うことにもそりゃあ一理あるよな、とは思いながら、言葉の集中砲火を浴びるうちに、僕もだんだんネガティヴな気持ちになってきてしまいました。

何もないときに会えば、たぶん普通に楽しく話せる人なんですよ、きっと。
面倒見よさそうで、いい人そうだし。
そう思いながらも、いまもその人のそのときの表情を思い出すと、あんまりいい気分はしません。
残念なことです。
緊急時って、ふだんとは違う部分が出るものだよな、と痛感しました。


高円寺に着いたのは、出番の5分前くらいでした。
混み合う商店街を走り抜けて会場に向かい、楽器ケースを開けて、すぐに演奏開始です。
前歯はないし口も切れててまだしびれてるし、ちゃんと吹けるかどうか。
確かめてる時間はない。
とりあえず音は出るし、うまく吹けなかったらシェイカーを振ってやり過ごすつもりで、スタートしました。

そしたら、意外と吹けました。
前歯ないのにワンステージ吹ききるって、けっこうすごいことです。
だって、クラリネットやサックスは、楽器を前歯に当てて固定しますからね。
僕の場合は、もともと「ダブル・リップ」という、前歯を使わない特殊な吹き方をしてたのが、功を奏しました。
口がまだ怪我で痺れてたから、きっと荒い演奏だったかもしれないけど、とにかく吹けた!
よくわからない達成感がありました。


日曜だったので、歯医者に行ったのは翌日です。
応急処置をして、差し歯を入れることになって、まずは仮歯を作って、型を取って、何度も通って、ようやく先月に治療が終わりました。
意外と長かった。

最初は、手続き面倒だし自腹でいいや、なんて思ってたんですが、最終的に30万円近くかかってしまいました。
差し歯って、高いんですね。
さすがに請求しますよ、この金額じゃ。

で、いざ請求しようと思ったら、書類を書くのが面倒で。
軽い接触事故だから内容もそんなややこしくはないのに、それでもやっぱり面倒でした。
どんな内容のものであれ、書類っていうだけでビビってしまう。
それが10枚20枚になると、もうダメです。
ぜんぶ放りだして逃げたくなる。

僕みたいな人、他にもいると思うんですよね。
そして、僕よりももっと複雑な請求内容の場合だってあるでしょう。
もちろん、細かい書類の確認がなければ、不正請求やいろんなトラブルもあるんだろうし、仕方ないんだとは思うけど。


面白いことに、事故にあったことを話すと、保険会社からできるだけぶんどれ!って言う人が、けっこういるんです。
水増し請求をすすめられたり。
僕は違和感がありました。
少なくとも今回の場合は、相手に悪意があったわけじゃない。
それなのに、事故につけこんで金を搾り取ろうとするのは、どうにも気分がよくない。
保険請求しなくていいや、と思ったのは、そういう気持ちもあったんです。

そもそも、予測不能なものを、事故と言うんだから、誰が悪いんでもないはずです。
それを他人のせいにするのって、あんまり楽しいことじゃありません。
って言うと、保険会社が払うんだから相手には関係ないんだから取れるだけ取ったほうがいいんだよ!
って説得される。
違うんです。
理屈じゃなくて、自分の気持ちの問題なんですよ。
ここぞ!とばかりにお金を不正にぶんどる、って考えること自体が、嫌なんです。
そんなずるい自分を好きになれない。
ちょっとお金を多くもらうことより、自分を好きでいることの方が、僕にとっては大事です。

というわけで、差し歯にかかった金額、もう領収書送っちゃって手元にないから忘れたけどたぶん30万円くらいだけを請求しました。
これ、とりあえず自腹で払ってあるんです。
だからいま僕はお金がありません。
保険会社から振り込まれるまでだいたい1か月かかるそうです。
それまで、みなさんやさしくしてください。


2017年2月18日土曜日

コハ・ラ・スマートに間違えられてうれしいね!

なんと!
あの!
コハ・ラ・スマートに!
間違えられました!



ライブ終わって、「もしかして、すしってバンドやってました?」って声かけられたんですよ。
すしって、コハラさんが昔やってた伝説の路上ブルース・バンドじゃないですか!
その女性、バーレスク・エンジンも好きだったって言うじゃないですか!
ファンの美女から間違えられるなんて!
光栄すぎる!

コハラさんがいまやってるスマートソウルコネクションは知らないそうなので、けっこうブランクがあるんでしょうね。
だから記憶も薄れて、僕と見間違えたりしたんでしょう。
なんか、雰囲気が似てたそうです。
たしかに、共通する部分も、あるとは思います。
だってコハラさんは僕のアイドルのひとりですから。
何度かブログにも書いたことありますしね。


スマートソウルコネクションは、ブルース・ロック・バンドです。
しかも、インストルメンタル。
歌は、ありません。
コハラさんは、ハープで簡単なメロディを吹き、たまに大声で笑ったり、曲のタイトルを叫びます。
「スーパー・マーケット!」とか「ニュー・アクション!」とか、タイトルのセンスも最高。
サウンドもかっこいいし、すげーいいバンドなんですよ。

でも、なんといっても他のバンドと差をつけてるのは、コハラさんのステージングです。
もうね、立ち方から歩き方から喋りのセンスまで、とにかく洗練されまくってる。
なんというか、キザでうさんくさくてカッコイイ。
センスということでは、クレイジー・ケン・バンドが近いかもしれません。
実際、コハラさんはKKBと仲良くって、アルバムやライブにもゲスト参加してますしね。

ライブ見に行ったり対バンしたりするたびに、いつもノックアウトされます。
あんな風にやりたい。
特に Golden Wax Orchestra をやるときは、コハラさんみたいな華麗なステージングができたらな~、と本気で何度も悩みました。
鏡の前でコハラさんをイメージして動いてみたことも、ハイ、じつはあるんです。
ぜんぜんあんな風にはできませんでしたよ。
やっぱり、ちゃんとステップとか姿勢とか、研究してトレーニングしないと無理ですわ。


僕も、ライブではけっこう動きます。
それがいい、とも言われます。
でもね、考えてやってるんじゃないんですよ。
吹いてると、自然と体が動いちゃうんです。
むかしからそうです。
リラックスして開放されればされるほど、体が音楽と連動して動きだします。
だから逆に、慣れない曲や知らない曲をやるときは、他の音を聞くことに集中しているので余裕がなくて、ほとんど動いていないはずです。

ただのプレイヤーとしてではなく、フロント・マンとしての意識を持ったのは、GWOをはじめてからです。
それまでステージでの見せ方なんて考えたことなかったし、どうすればいいかわからなかった。
とりあえず音楽に没入して一生懸命やってみた。
そしたら、いっぱい動いてしまって、見てても面白いことになって、いまに至ります。
たまに、ダンスやってるの?とか聞かれるけど、よく見てください。
僕の動きには、一貫性もないし、ステップも踏んでない。
ただリズムに合わせて勝手に動いてるだけです。

いまでも、コハラさんのような華麗なステージングには憧れます。
昔のソウル・シンガーだって、やっぱりステージングもカッコイイし。
ジェームス・ブラウンなんてもう!

って書いてたら、やっぱりもっと研究したい気になってきた!
この気分が消えないうちに、コハラさん見に行こうかな。
バーレスク・エンジンも復活してるっていうし。
みんなも行こう~!



コハ・ラ・スマートHP
スマートソウルコネクションHP

2017年2月16日木曜日

「エキゾチカ」はじめました

「エキゾチカ」アルバムを、つくっています。

「エキゾチカ」とは、1950年代後半にアメリカで流行った音楽ジャンルです。
戦争に勝って景気のいい時代に、調子に乗った能天気なアメリカ人は、非西洋圏の文化に対して、勝手にロマンチックな憧れを抱いていました。
アフリカの密林やらハワイの浜辺やらで踊るエキゾチックな美女たち。
そんな楽園のイメージを盛り上げるBGMとしての、インチキ・ワールド・ミュージック。
この「インチキ」な部分、現地の音楽をきちんと学んだりしない適当さが逆にオリジナリティとなり、いまだに多くのスキモノの心をつかんで離さない。
うさんくささが魅力の音楽です。

パーカッションのリズムの後ろで鳥の声が響き渡り、木琴が怪しいメロディを奏でるのが、基本スタイルです。
日本では、細野晴臣がYMO以前に発表したトロピカル3部作への影響や、90年代サブカル界隈でのモンド・ミュージック・ブームで注目されました。
最近では、星野源のいたサケロック。
バンドの名前が、「エキゾチカ」の王様マーチン・デニーの曲名からきてますからね。
サケロックのサウンド自体は、そこまでエキゾチックではないけれど、ちょっとハスに構えた音楽性にやはりエキゾ・エッセンスが見え隠れします。


「エキゾチカ」も含めて、僕は昔から「変」な音楽が好きなんです。
「変」だという噂を耳にすれば、ジャンル問わず手当たり次第に聞き漁ってきました。
コロリダスのけんた君も、そういうタイプです。
僕がコロリダスに加入したのは、ラテン、ブラジルの要素よりも、彼の「変」なセンスに対するシンパシーが、実は大きいんです。

「エキゾチカ」いいね!やりたいね!ってけんた君と酒の席で盛り上った勢いで、気になるミュージシャンに声をかけ、今年からスタジオに入っています。
かなり強力なメンバーです。
ギターにExotica De Lago の長久保さん。
エキゾチカといえば!というくらいの、素晴らしく独特なギタリスト。
パーカッションにSenkawos のエリヲちゃん。
こんな自由で「変」なパーカッション奏者は、そうはいません。
そして、けんた君が弦楽器やいろんな色づけをして、僕がクラリネットを吹きます。

「エキゾチカ」というキイワードだけあって、何も決めずにはじめたこのプロジェクト。
すでに、まったく「エキゾチカ」ではない音楽になってきています。
これは、面白いものができる!
少しづつ、このユニットについて書いていきます。
乞うご期待!

(つづく)

2017年2月13日月曜日

1stテイク・マジックの極意と戦前ブルース

横浜ガンボスタジオでレコーディングをしました。
デモ作成みたいなもので、ギターとデュオでブルースをやりました。
ブルースっていっても、いわゆるアドリブ・ソロを吹くんじゃなくて、シンガーの役目。
歌のパートをクラリネットに置き換えて演奏する、という試みです。

マイクを立てて、位置について、譜面台を調整して、とりあえずリハーサル兼ねて通して録ってみましょう、ということで、吹きはじめました。
事前に練習した曲ではなかったし、とりあえず1曲通してみて全体のイメージを確認するつもりで、軽く演奏していました。
吹いてみて、なんか鳴りがイマイチだな、と思って間奏でリードを交換してみたりもして。

イメージがつかめて、あらためてもう1回やって、よし!これはいいのが録れたぞ!
と思って聞き直しました。
うん、なかなかいい感じだ、でも、もう1回やったらもっとよくなりそうだけど、これはデモだからそこまで詰めなくてこれでオッケーでいいかねー、なんて話してたら、スタジオの川瀬さんが、最初のテイクも面白かったよ、って言って、そっちを聞かせてくれたんです。

あれ、いいじゃん。
雰囲気がいい。
ミュージシャンという立場で聞くと、あまりにユルすぎて細部が甘いし、ちょっとこれはどうか、と思ってしまう部分もあります。
譜面の書き込みを読み間違えてミスってたり、なんたって曲の途中でリードを付け替えてるし。
でも、この欲のない感じは捨てがたい。
戦前ブルースのようなのを念頭に置いてるので、そうするとこの雰囲気がいいんじゃないか。
ということで、試しに録ったリハーサル・テイクが採用となりました。


レコーディングで、1stテイクのマジック、みたいなことをよく言います。
それは、いわゆる勢いとか緊張感とか、そういうものだと思ってました。
回を重ねるごとに初期衝動が失われていく、みたいな。
今回のは、そういうのともまた違う。
なんというか、ミュージシャンとしての意識や批評眼みたいなものすら忘れた、「素」が出てるような。
こうやりたい、とか、いまよかった、とか、考えてない。
楽器を持って音だしたらこうなりました、みたいな感じ。
音楽的スキルや蓄積じゃなくって僕自身が出てる、なんていうと大げさかもしれないけど。


それこそ戦前ブルースの録音とかって、そういうの普通だったんじゃないか、と思うんです。
特に、気合い入れてスタジオに行って録ったんじゃなくて、家に機材を持ち込んだりしたやつ。
後からでは音のバランスすら調整できないし、録り直ししないことも多かったでしょう。
そもそも、聞き直すこともきっとしない。
実際、声が入ってたりミスがあったり、今なら絶対に修正するだろう部分がそのままになってたりします。
そういうのを聞くときって、いわゆる音楽的な「完成度」の高さとかじゃなくて、演奏全体から受けるそれこそ雰囲気のようなものに心が動かされるんですよね。
そしてそういう録音は、100年近く経ったいまでも、多くの人に愛され続けてる。
やっぱり、最終的に心に深く残るのって、「人」なのかな、なんて考えたりしました。

そのまま出すこと、しかもかっこつけないで自然体を見せることって、難しい。
いい経験をしたな。

2017年2月12日日曜日

見えないものはどこか信じられない

パソコンて、よくわからない。
だってそもそも、仕組みからしてわかんないんだから。
何がどうなってるのか。
どこがどうつながって電気が流れてパーツがあってボタンがあって〜とか、そういうことが目に見えないからちっとも想像もつかない。
だから、パソコン関係のトラブルがあると、霧の中にいるようで、いる場所も先の道も見えないから、消耗してしまう。


数日前から、ネットのスピードが急に遅くなったんです。
ウチでは、 Ymoble を使って、wi-fiでMacBookとiPhoneにつなげてます。
それが、なぜかMacのほうだけ、やたらに遅い。
原因はまったく見当もつかないし、ネットでちょっと調べても全然わからない。
試しにMacを外に持っていってwi-fi接続してみると、快適に使える。
じゃあ Ymoble側の問題か。
それにしてもiPhoneのスピードは速いのに。

Ymobleに問い合わせてみました。
若い男の人が出て、指示に従って再起動して、これで直るはずだ、と言われて電話を切りました。
すると、今度は遅いどころかネットに接続できなくなってしまった。
困って、もう一度電話をします。
今度は女性が出ました。
電話で話しながら、かれこれ30分以上、指示に従ってあれこれ操作をしても改善しません。
最終的に、wi-fiはあきらめて、USB接続を試してみると、ちゃんとスピードが出ます。
とりあえず、USB接続で使おう。
家の中でそんなに持ち歩くわけじゃないし。

けっきょく原因は不明です。
たぶん1時間以上、この問題にかかりっきりになっていました。
そのあいだずっと、なにがなんだかわからない状態。
言われるままにMacの画面を操作するだけ。
いま選択した項目が何なのか、この英語の羅列は何を指すのか、これをすると何がどう変わるのか、見当もつかない。
この、自分が何をやってるのかわからない状態っていうのが、もうストレスで。  
宙ぶらりなのが苦手なんですよね。


しばらくしてiPhoneを使おうとしたら、こんどはこっちがネットにつながらなくなってる。
USBとWi-Fiと同時には使えないのかな?
しかたないので、またWi-Fi接続に戻して、iPhoneでネットをしていました。
そしたらまたMacを使いたくなって、Wi-Fiだと遅いけど我慢しようと思ってMacを開いたら、いつのまにか速くなってるじゃないですか!
なにが起こったのか。
あれだけサポートセンターの人とがんばってもダメだったのに。
わけがわからなすぎる。
問題は解決されたにも関わらず、なぜか徒労感が残りました。


見えないもの、仕組みがわからないもの。
便利なものって、そういうのが多い。
たとえば、スマホのタッチパネルとか、中身がどんな仕掛けなのか想像もつきません。
こないだ行った家では、電気のスイッチがタッチパネルになっていて、スイッチを押して明かりをつける指先の「パチッ」という感覚がない。
台所はIHで、つまみを持って「カチッ」とまわしてガスに「ボッ!」と点火する感覚がない。

音楽だってそう。
レコードやテープなら形があるからなんとなくわかるけど、CDやましてmp3だ圧縮だって言われても仕組みが理解できない。
昔は、曲を完成させるのに、録音したテープを実際に切って繋いで、手作業で編集してたそうです。
今では編集もパソコンで、画面上で波形をドラッグとかしても、実体がないから、そこに「音」がある気がしません。


パソコンやスマホは超便利。
なかったら困ります。
便利最高。
本当にそう思います。

でも、この便利さの足元の地面には実体がなくてなんだか不安定なようで、宙に浮かんで霧の中を漂って流されていまどこにいるんだろう。
ふと、そんな気になることがあるんです。

2017年2月9日木曜日

酒って疲れるのかもしれない

楽器を演奏するのって、はたして疲れる行為なのだろうか。
そりゃあ疲れるは疲れるんだけど、スポーツや肉体労働をするよりは、疲れないような気もする。
管楽器の場合は、全身運動、たとえば水泳をしたときのような疲労感があったりもするけど、同じ時間泳ぎつづけたのと比べてどうなのかは、わからない。
そもそも高校以来、泳いでないし。


ライブやリハやいろいろ2週間ばかり続いて、そしたらすごく疲れたんだけど、その疲れがどこから来てるのか不思議だったんです。
演奏だけでそんなに疲れるわけないと思うんですよ。
だって、アメリカにいたころは、毎日もっとたくさん楽器吹いてんだから。
音楽学部の学生だったし、町でのライブが夜と夜中と2つ続くのも普通だったし。

もしかして!って、思い当たることがありました。
それは、お酒です。
ライブでも何でも、その日の演奏が終わると、みんなで飲むことが多いわけです。
もちろん、飲まないでサッと解散することもあるし、本当に一杯だけ、みたいな健全な日もあります。
それがこのところ、飲まずにいられない日が続いたんです。

今後あまり会わなくなるだろうメンバー。
1年ぶりに音を出した仲間。
追悼ライブ。
ハタチの頃の友達との再会。

そんなことが続いて、気づいたらなんだかとても疲れてる。
僕はけっして酒飲みじゃないし、ライブとかやっても、深酒はしません。
ふだん飲まないだけに、きっと連日飲酒がこたえたんでしょう。
いつもなら帰りが深夜になっても次の日は早く起きるのが、起きれないし。
そうは言っても、二日酔いとかはないんですけどね、なんか疲れてる感じ。


毎日家に帰ってたんだから、まだいいほうです。

何週間もツアーに出るミュージシャンも、いるじゃないですか。
車で数人で全国のお店をまわったり、あるいは弾き語りの人で、月のほとんどをギターかついで旅してたり。
キツくないのかなー。
移動だけでも疲れるし、地方に行けばわりと歓待されるから食って飲むし、まあ楽しくはあるけど、体力がついていくか。
旅行みたいな要素もあってちょっとした非日常の感覚で、疲れもマヒするのかもしれない。
僕は2週間以上のツアーには出たことがないからわからないけれども。


とにかく、疲れの原因はお酒ではないか。
そう思ったからって、今後もう飲まない!なんてことはないですよ。
だって、やっぱり会いたい人、話したい人がいるから。
そういう人といる時間は何よりも大事と思っているんだけれど、それでもきっとお酒は体に影響するんだ、という当たり前のことを、酒飲みではない僕はようやく実感をもって気づくことが、できました。

2017年2月4日土曜日

懐かしのデリシャスウィートス

銭湯でライブをやりました。
沼袋の、一の湯。
脱衣所と、なんて呼ぶんですかね?浴場?湯船のあるほうとで演奏しました。
生まれてはじめて、女湯に入りました。
はじめてじゃなかったら問題ですね。

デリシャスウィートスのCD発売イベントに、ペーソスがゲストで呼ばれたんです。
ペーソスで吹くのもさすがに慣れてきました。
はじめてのお客さんにも大ウケで、いいライブだったと思います。
デリシャ(と呼びます)のステージにも一曲加わって、あとはのんびりライブを楽しんで、ゲスト役を満喫しました。

実は、僕はデリシャの初代バンドメンバーなんですよ。
主催のハイヂはもともと、自分の作った服のファッション・ショーをやってて、ライブハウスでやるようになって、生バンドが加わるようになったとき、そこでサックスを吹いていました。

3回くらいライブやって抜けて、そこからは、まあ友達がバンドメンバーやダンサーだったりしたけど、それでもだんだん疎遠になって、僕が渡米したりもあって、たぶん10年くらい連絡もとってませんでした。
まさかまたデリシャで吹く日がくるなんて!

久しぶりの顔があります。
ギターのベンジャミンも最初からのメンバーで、途中抜けてた時期もあったらしいけど、通算もう20年くらいデリシャで弾いてることになる。
ぜんぜん変わってない!
髪には白髪も増えたけど、長髪、ヒゲ、サングラスのスタイルは昔のまま。
いやーなつかしい!

そもそもハイヂが変わってない。
本当に、着てる服までおんなじです。
おんなじ人が、おんなじことを20年くらい続けてる。
ウソみたいです。
すごい。

他にも10年間以上ぶりに会う人たちがいて、うれしい夜でした。
仲間内で、つきあって別れてまた違う人とつきあったりして、コミューンみたい、ってハイヂは言います。
たしかにそのくらいの「家族」感がある。
誰も気どらず、自然体で、いろんなことをシェアし合っている。
僕が久々にそこにいっても、すんなり受け入れてくれる。
まあ、実際はいろいろ大変なこともあるんだろうけど、こんなに居心地がいいと思える場って、そうはない。



10年もたてば、みんな変わります。
いい意味でも悪い意味でも。
音楽やってたりすると、歳をとれば、家族やらお金やらの問題で、こぢんまりしていく人が多いものです。
実際の生活だけじゃなくて、人間がこぢんまりと、つまんなくなる。
そうして、だんだんお互い会わなくなって、「仲間」「家族」感は失われていく。

そう、会わなくなるんですよね。
みんな外に出なくなる。
もちろん家族とか生活とか体力とか、いろんな理由があるでしょう。
でも、けっきょくそんなのぜんぶ言い訳なんですよ。
ただ臆病で面倒なだけ。

べつに家族とうまくいってなくたって、生活が苦しくたって、いいじゃん。
そういうのも笑って他人とシェアできたら、すごく楽だと思うんだけどな。



この文章は、木曜に途中まで書いて、いまは土曜で、最初に何を言いたかったのかわかんなくなってしまいました。
懐かしかった、ということから考えて、人に会いに出かけることについて書きたかった気がします。
会いに出かけると、かならず得るものがある。
話さなくても、そこにいるだけでいい。
いろんなことをいろんな人と分け合う、シェアし合うのがいい。
みたいなことをね、書きたかったんですよ、たぶん。

今回はここまで。